不妊治療助成を44歳未満に緩和。コロナ禍のいまできる妊活とは?

不妊治療

こんにちは。不妊・流産・不育症経験者の やまだ ひまわりと申します。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮して、令和2年度の不妊治療の助成条件が緩和されることが決まりました。

不妊治療の分野にも大きな影響を与えている新型コロナウイルスですが、いま起こっていることの整理と、いまできることを考えてみました。

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日本生殖医療学会が「不妊治療の延期」を求める声明を発表

不妊治療中の方はもうご承知のことと思いますが、2020年4月1日には、日本生殖医療学会が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、可能な場合は不妊治療の延期を考慮するよう声明を発表しました。

新型コロナウイルスが、妊婦や胎児に与える影響は?

声明では、新型コロナウイルスが妊娠、特に妊娠初期の胎児に及ぼす影響は明らかになっておらず、母体から胎児への感染の可能性は不明であり、妊婦の感染リスクが高いとはいえないと前置きした上で、次の懸念点を挙げています。

  • 妊婦において新型コロナウイルス感染の重症化の可能性が指摘されている
  • 感染時に使用される治療薬として妊婦に禁忌の薬剤による治療が試行されている

このことから、不妊治療による妊娠が成立したあとの感染への対応に苦慮することが予想され、また、妊婦検診など医療機関に関わることによる新たな感染も危惧されるとしています。

いつまで不妊治療を延期すればいいの?

声明では、感染の急速な拡大の危険性がなくなるまで、あるいは妊娠時に使用できる予防薬や治療薬が開発されるまでを目安として、不妊治療の延期を選択肢として患者さんに提示するよう医療機関に推奨しています。

※この声明は発表時点の情報をもとに策定されたものであり、今後の状況の変化に応じて必要とされる対応策に変更があることにご留意ください。

厚生労働省が不妊治療助成の年齢上限を「44歳未満」に

日本生殖医療学会の声明を受けて、厚生労働省は、今回の影響で不妊治療の延期を余儀なくされる夫婦が増えることを想定して、令和2年度に限って、特定不妊治療(体外受精、顕微授精)の助成要件を次のように緩和しました。

1.助成対象となる妻の年齢(治療開始時点)

(通常)43歳未満 ⇒ (今回)44歳未満

2.通算6回まで助成を受けられる対象(治療開始時の妻の年齢)

(通常)40歳未満 ⇒ (今回)41歳未満 ※41歳以上は3回まで

助成金額に変更はありません(初回最大30万円、それ以降は1回につき最大15万円)。

厚生労働省発表資料

ピンチをチャンスに変えられるのか?

不妊治療ができない…。やむを得ない事態とはいえ、当事者にとっては大きな問題です。

なぜなら、不妊治療は年齢との戦いだから。1日だって無駄にしたくない。

厚生労働省による助成要件の緩和は、当事者にとっては、少しは救われる話ですが、そもそも感染拡大がいつ収束するかもまったく予想がつきません。

わたしが通っていたクリニックでは、「卵巣機能や年齢的な理由で治療継続を希望される方には、患者さん個々に説明したうえで治療方針を決定したいと思います」と補足がありました。

そうなんです。不妊治療をするアラフォー世代にとって「1年」待つというのは、とても大きな決断。時間的にそんな余裕はないという方もいらっしゃることでしょう。

一方で、不妊治療ばかりが妊活ではないというのも事実。

医療にかかることができなければ、この期間を“治療のお休み期間”としてステップダウンするのもよいのですが、今回に限っては、妊娠したときのリスクを考えると、それさえも悩ましいです。

参考

新型コロナウイルス感染症(妊娠・妊活中の方へ)|エレビット (Elevit)|バイエル薬品
「日本産婦人科感染症学会」から発行された妊娠中ならびに妊娠を希望されている方へ向けた新型コロナウイルス感染症についてのレポートです。

積極的な妊活が躊躇されるいま、なにができるだろう?と考えて、わたしが気が付いたことは次の2つです。

プレッシャーから解放される

まず、やむを得ず不妊治療を延期する場合でも、治療しない解放感というものが少なからずあるのではないでしょうか。いまは、それを思いっきり味わうことができる格好の機会だと思います。

不妊治療中は、自覚はなくともいろいろな気苦労やプレッシャーを背負っているもの。

  • 成功しなければという焦り
  • 服薬や通院のスケジュール管理
  • 仕事と通院の調整
  • 職場への申し訳なさ
  • 周囲からの期待

いままで背負っていた心の重荷を一旦おろして、妊活や不妊治療ばかりに意識がいっていた自分を、いったん休ませてみてはいかがでしょうか。

アルコールを控えていた方は、好きなお酒でご主人と乾杯してみるのも。

とりあえず、一度肩の力を抜いてみる。

悩みも不安も、それから改めて考える。

仕事をペースダウンする

いま、やむを得ず仕事をペースダウンせざるを得ない状況になっている方も多いかと思いますが…、わたしの過去のエピソードを少し聞いてください。

長男を授かり、二人目の不妊治療を再開したときのことです。

当時は、フルタイムで働きながら顕微授精を再開。幸いにも妊娠できたものの初期から出血がありました。にもかかわらず、わたしは自分の体調を顧みることなく働きつづけ、職場で大出血を起こしてその日のうちに流産してしまいました。

それでも気を取り直して再び妊活を続け、4度も妊娠のチャンスを得ながら、すべて流産。

流産の原因は不育症であり、仕事が原因ではないのですが、完璧主義のわたしは仕事にも治療にも焦っていて、自ら自分を追い詰めていたのも事実なのです。

不妊治療、不育症治療、フルタイム勤務、長男の育児。

通院日は、定時後に病院にすべり込み、まだかまだかと診察を待ち、ダッシュで長男のお迎えに向かう…という分刻みのスケジュールでした。

5回目の流産を終えた、41歳目前のある日。

「このままでは、残りの妊活期間、後悔するかもしれない」と思い、働く時間を減らす決意をしました。

職場に直談判し、制度がないにも関わらず在宅勤務も認めてもらいました。(詳しくは別記事でまとめております⇒不妊治療と仕事はどう両立する?私が試した働き方改革 ~体験記その11~

…それから約半年後、二人目を授かることができました。

話が長くなってしまいましたが、仕事…というより”働き方”は妊活や不妊治療に、何かしらの影響は与えるものだと思います(妊娠できる方は、どんな状況でも妊娠されるんですけどね)。

時間の余裕、心の余裕、体力の余裕

もしいま、仕事を辞めなければならない、休まなければならない、在宅勤務になってしまった、という方がいらっしゃったら、現実を「これが、きっとよいことにつながる」と前向きにとらえ、先に挙げた3つの余裕(時間の余裕、心の余裕、体力の余裕)を取り戻してみてはいかがでしょうか。

まとめ:カラダを休めて、いまを大切に生きる

とにかくいままで、不妊治療に奔走してきた方、仕事と治療の両立に苦慮してきた方ほど、いまの時間を大切にしてほしいなと思います。

人によっては、「いままで、なんて疲れる生活を送っていたんだ」と思うかもしれません。

いまの世の中、男性も女性も、授かるには疲れすぎている人が多いように思います。

感染拡大は望まれることではありませんが、その影響で経済がスローになってしまうこと、世の中の動きがスローになることは、人にとっては必ずしも悪い面ばかりではないのでしょう。

また、不妊治療が再開できるようになったときに、心にも体にもエネルギーがたまった状態で次のステップに進むことがとても大切なように思います。

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おまけ:もしもステップダウンするなら…

妊婦が感染した場合のリスクを懸念されている現状での妊活については、十分に考える必要があると思いますが、ただ時間ばかりが経つことで不安や焦りが大きくなることも。

治療方針は、かかりつけの病院との相談としても、それ以外のことは、このときだからできること前向きに考えていくしかありません。

実は、わたし自身、二人目不妊治療中に流産を経験し、しばらくの間通院を休まざるを得なかった時期に、思いがけず2回、妊娠することができました。このときに試したのが、ダメもとで試みたシリンジ法でした。

自己責任にはなりますが、自宅でできます。キットは市販もされていますが、主治医に相談すると、病院によってはシリンジなど分けてもらえるかもしれません。

結局、不育症が原因で流産してしまいましたが、受精障害と診断され顕微授精以外ではほぼ無理だと思っていたところに起きた、まさかの妊娠。治療しないからといって可能性がゼロにはならないんだという経験をしました。

以上、おまけ(おせっかい情報)でした。

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