不妊治療のステップダウンは有効?~わたしがステップダウンで妊娠したとき~

不妊治療
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不妊治療の期間が長くなると、ステップダウンについて考える時期があります。

わたしの場合は、意識的にステップダウンしたときもあれば、
その当時はステップダウンした自覚はなかったけど、
後から振り返ると「あれもひとつのステップダウンだったな」というケースもありました。

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ステップダウンで3回妊娠

わたしは不妊治療中に5回流産して、2人出産しています。

そのうち3回は、広い意味ではステップダウンしたときだったと思っています。

流産後の休み期間に妊娠

ステップダウン妊娠3回のうち2回は、はじめての流産の後、次の治療に向けて体を整えていたときの出来事でした。

流産後は生理を1~2回見送るように言われますが、1回見送った後だったでしょうか。

凍結胚も使いきっていて、先の治療予定も決まっておらず、かといって採卵からスタートする決心もすぐにはつかない…。

でも年齢(38歳)を考えると迷っている時間はない…。

そんなことを結論でないままグルグル考えていたときに、まさかの妊娠。

「顕微授精までしているわたしが?」と喜びを超えて本当に驚きました。

そんなことが2回続けて起こり、残念ながら2回とも流産しましたが、高度な医療が万全なわけでもない、妊娠の不思議を感じました。


ちなみに、この2回の妊娠&流産のあと、
「この調子なら、顕微授精でなくても妊娠できるのでは…」
と、今度は意図的にステップダウンしたのですが、何事もなく月日が過ぎるばかりで…、結局、1年後に顕微授精を再開しました。

ホルモン補充周期を自然周期に戻して妊娠

もうひとつのケースです。

これも、世にいうステップダウンではないかもしれませんが、
やり方を変えることで、結果、体への負担が少なくなったので(費用も若干安く)わたしにとってはステップダウンでした。

ホルモン補充周期による凍結胚移植が4回連続で陰性だった41歳の秋、

「目先を変えて自然周期でやってみる?」

と先生から提案を受けました。

胚移植はこれで10回目でしたが、ずっと当たり前のようにホルモン補充周期しかやったことがありませんでした。

働きながらの胚移植は、それがいちばんと思っていたからです。

でも、これだけ陰性続きだと、何か変えてみたいという気持ちもあって試してみることにしました。

結果、毎日飲む薬の量が減り、気分的にとっても楽でした。

また、自然周期は自然の排卵で移植日を決めていくので、きちんと排卵があることと、十分育った子宮内膜が必要です。

そのため、いつも以上に体調管理に気を使いました。

結果、最後のひとつだった6日目胚盤胞(4BB)で妊娠。
出産までたどりつくことができました。

年齢にしても、受精卵のグレードにしても、条件だけで比較すれば、もっと好条件の移植をたくさんしてきました。

でも、それらが妊娠したわけでもなく…。

このときのわたしに限っては、自然周期がプラスに作用して、妊娠を導いたんじゃないか…と思っています。

ステップダウンのメリットは?

そもそもステップダウンにはどんな意味があるのでしょうか。
そのメリットを考えてみました。

体の負担が減る

一般的に不妊治療は、タイミング、人工授精、体外受精・顕微授精とステップアップするにつれて、通院や服薬が増えて、やることが多くなります。

タイミング法と人工授精は、それほど大きな差はありませんが、体外受精・顕微授精となると、連日注射に通ったり、採卵手術が必要だったりと、一気に女性側の体の負担が増えます。

ステップダウンすることで、そういった体の負担が軽減されます。

精神的なストレスが減る

不妊治療はステップアップするほど、管理しなければならないものが増えるため、ストレスも溜まります。

採卵や移植のスケジュール管理はもちろんですが、思っていたより大変だったのが、毎日飲む薬の管理です。

わたしの場合、多いときは同時に5種類くらい飲んでいました。

1日3回飲む薬もあれば、朝晩でよいもの、夜だけでよいものなど飲むタイミングもまちまち。

途中で飲む数が変わることもあります。

その上、点鼻薬や座薬などのホルモン補充薬も使います。

融解胚移植を自然周期にしたとき、これらの薬が激減。

そのときの“薬から解放された感”といったら…!

服薬がそれほどストレスだったとは、飲なくなってはじめて気づきました。

そして、自然周期で妊娠できたことは、もう一度自分の妊娠力を信じるきっかけになり、気持ちの面でも前向きになることができました。

チャンスを増やせる

高度生殖医療(体外受精・顕微授精)は、採卵を経て最初の胚移植が終了するまでには数か月かかります。

タイミング法や人工授精は毎月可能なので、妊娠のチャンスという意味では、体外・顕微授精からステップダウンしたほうが増えます。

特に40歳以上になると、顕微授精であっても妊娠率は低下していきます。

そうなると、人によっては体外・顕微授精で少ない回数トライするよりも、タイミングや人工授精でチャンスの回数を増やす方が妊娠につながる場合もあるそうです。

気分を変えられる

案外、いちばん重要なのはこれかな?という気もします。

人間、同じことを何度もやっているのに結果がでないと、気持ちを保つのが難しくなります

ステップアップできるうちは、
「次はきっと大丈夫」という希望を持ちやすいですが、
同じことを繰り返していて結果がでないと、
自分の中で大丈夫と思える根拠を作りづらくなり、
だんだん、「次もダメかも…」という不安の方が大きくなってしまいます。

そんなときに、何かを変えてみることで(たとえそれがステップダウンで過去にやったことがあっても)、もう一度気持ちを前に向けやすくなります。

どんなときにステップダウンするといい?

では、どんなときにステップダウンを検討するとよいのでしょうか。

大きくは、
現状に対して何かしら「やりきった感」があるとき
または、
ストレスや苦痛が多すぎるとき
のどちらかに分けられるのかなと思います。

同じ治療法を繰り返しても結果が出ないとき

ひとつの治療方法を繰り返し行っても結果がでない場合、一般的にはステップアップを提案されます。

タイミング→人工授精→体外受精→顕微授精

このうちの、どのステップまでチャレンジするかは、不妊の原因や、夫婦の考え方、金銭面などを考えて夫婦で話し合って決めることです。

しかし、いくところまでいっても、必ずしも妊娠できるとは限りません。

基本的には、高度生殖医療になるほど、女性の体への負担は大きいですし、お金もかかります。

そんなときに、より身体的にも経済的にも負担の少ない治療法に戻すのもひとつの選択肢です。

精神的行き詰まりを感じているとき

ひとつの治療法で結果が出ないときもそうですが、例えば、ステップアップして体外受精を経験してみたけど、あまりにも治療が苦痛であるとか、心が悲鳴を上げているようなときは、その治療法に固執せず、いったん戻すということも考えてよいと思います。

ステップダウンすると、いろいろなものから解放されます。

  • 通院からの解放
  • 服薬からの解放
  • スケジュール管理からの解放
  • 支払いからの解放

ステップダウンしてはじめて「あぁ、いままで随分と頑張ってたな」と、自分が受けていたストレスの大きさに気づいたり。

気持ちに余裕がなくなっているなと思ったら、ステップダウンでストレスから自分を解放することで、体の負担も減る場合があると思います。

次の治療まで間が開いてしまうとき

これは、いわゆるステップダウンとは少し違うのですが…。

お正月やゴールデンウイークなど病院が長期で休みになるときや、旅行など自分の都合で治療のスケジュールを遅らせたいときが、たまに出てきます。

そんなときは、治療できない期間をステップダウンウィークにしてみるのもいいと思います。

わたしの流産後の妊娠は、このケースに近いです。

受精障害で自然妊娠はしにくいと言われていたにも関わらず、治療を休んでいる間に2回も妊娠できたのは、「あまり期待していない」という気楽な心持ちがよかったのか…、たまたまタイミングがよかっただけなのか…。

不妊の原因にはよりますが、たとえ妊娠しにくいと言われていても、可能性がゼロとは限らないんだと思いました。

人の体に備わっている力を侮ってはいけませんね。

不妊治療をやめるとき

これもステップダウンに入れてもよいのか迷いますが、「諦めたら妊娠した」という方は、(意図していない場合でも)結果的にはステップダウンしたということかと思います。

積極的な治療はやめて、自然に任せる。

「やるだけのことはやった!」という場合もあれば、金銭面などの問題で「断念」ということも。

不妊治療は、誰しも必ず、終わるときがきます。

だから、善くも悪くも、やりきった後は、誰もがステップダウンする、ということになるのかも。

まとめ:ステップダウンは有効なのか?

不妊の原因がどこにあるかということや、基本的には、高度生殖医療の方が妊娠率がいいという前提はありますが、治療期間が長い人にとっては、ステップダウンはひとつの選択肢として有効だと思います。

わたしの場合、長男はステップアップの最中に授かることができたので、ステップダウンを考える必要もありませんでした。

しかし、二人目の不妊治療では、顕微授精までのぼり詰めたところで妊娠できなかったり、流産を繰り返したりといった状態が3年間続きました。

ハッチング処理やらヒアルロン酸培養液やら、選べる選択肢はすべて試し済みで、もう新たにできることがない…。

気持ちまで行き詰まってしまいました。

そんなときに、少し違ったことをやってみることで、多少なりとも希望を持ち直すことができました。

半信半疑ではあったけれど、同じことを続けているときと気分は変わりました。

ステップダウンしても結果が伴わないこともありましたが、その期間があったから、
「もう一度、顕微授精にチャレンジしよう」
と決心することができました。

だから、ステップダウンは、決して時間の無駄遣いではないと思います。

「やっぱり、意味ないかも」

と思えば、いつでも戻れます。

ステップにこだわり過ぎず、その時々の体調、環境、気分に合わせて柔軟に治療法を選んでいくのがよいと思います。

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