不妊治療いつまで続ける?悩んだら「終わり」ではなく「区切り」を考える

不妊治療
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「不妊治療は40歳まで」と思っている人は多い

読売新聞の不妊治療の特集記事に、ある病院が実施したアンケート結果が紹介されていました。

それは、不妊外来の受診者95人に、不妊治療を終える具体的な年齢を尋ねてみたというものでした。

39歳以下の方は「40歳」を挙げる人がもっとも多かったが、40歳以上(23人)の半数にあたる12人は無回答だったそうです。

この結果に、わたしはとても納得してしまいました。

なぜなら、わたし自身が同じように考えながら治療をしていたからです。

40歳は不妊治療のターニングポイント

何歳から不妊治療をはじめるかにもよりますが、
30代以前から治療を続けている人なら、「40歳」は、
今後の治療をどうするか考えるうえで、一つの節目の年齢ではないかと思います。

妊娠の確率…

無事に産まれてくる可能性…

産まれた後の子育て期間…

いろいろなことを考えると、
「今のまま『子どもがほしい!』と思い続けてよいのだろうか…?」
と立ち止まって考える人は多いのではないでしょうか。

そして、40歳を過ぎると、今度は何歳を見据えて治療をしたらよいのか分からなくなる…。

このアンケート調査は小規模なものですが、規模を大きくしても、同じ傾向になるのではないかと感じました。

40歳になるのが怖かった30代後半(体験談)

38歳:流産を繰り返して焦る

わたしの場合、33歳から不妊治療をはじめました。

その頃はまだ、治療がどんなふうに進んでいくか想像もついていなかったので、
ましてや「いつまで治療を続けるか」なんてことは考えもしませんでした。

その後は、
36歳
・長男を妊娠、出産
38歳
・二人目の不妊治療を再開
・3回連続の流産

流産を3回繰り返し、月日ばかり経っていくことに焦りを感じていました。

この頃だと思います。

「いつまで治療を続けるか?」

を意識するようになったのは。

39歳:妊娠しない日々…、生理周期が早まる日々…

39歳のとき、生理周期が今までより短くなっていることに気がつきました。

28日はあったはずが、25日経たないうちにやってくるように…。

不安になって調べてみると、
「無排卵…、更年期…」
と出てくるではないですかっ!(ヒエッ~!!!)

不育症治療のため次回の妊娠ではバファリン服用が決まっているのに、
妊娠さえできないかも…とここでも焦りました。

クリニックの先生には
「排卵があれば、周期が短くても大丈夫よ」
と言ってもらえて、少しは安心しましたが。

治療卒業のカウントダウンがはじまっているような気がして悲しくなりました。

「1日でも早いうちに、もう一度採卵しよう」

と決意し、流産以降、休んでいた顕微授精を再開することにした39歳と11か月の夏でした。

40歳になって起こった気持ちの変化(体験談)

40歳になっても不妊治療はやめられなかった

いざ40歳を手前にすると、全然治療を終える気になれませんでした(笑

39歳と11か月で採卵した時点で、わたしは治療の終結を1年先延ばしにしていました。

「41歳になるまでは40歳だから、まだ不妊治療しててもいいよねッ」

と自分で自分を肯定しながら…。

結局わたしは、

「40歳になったら不妊治療を終えよう」

と決意していた訳でも何でもなく、

「40歳までには二人目ができるだろう」

と勝手に思っていただけなのでした。

それが、思っていたようにならなくて、焦って治療終結を先延ばしにするという顛末…。

40歳になったら気持ちはこう変わった

でも、メンタルはそれほど悪くなかったです。

30代後半は、「あと1年…」「あと〇ヵ月…」とカウントダウンしながら過ごしていましたが、いざ40歳になってみると、反対に肩の力が抜けました。

「どう焦ったって、今が一番若いんだから…!」

出来ることをやるしかないと、ちょっと開き直った気持ちになれました。

自分の生活を振り返って、
できるだけ健康を心がけること。
気持ちを緩めること。

仕事で気が張った状態は、血流に影響しそうだと思って、
ゆるく、ゆるく、周波数を緩い方に合わせようと思って過ごしました。

結局、40歳で行った治療もうまくいかず、41歳を迎える手前でもう一度採卵し、41歳の冬に妊娠することができたのでした。

わたしは、採卵することで2回、不妊治療を延長したことになります。

40代になると治療の終わりは決めにくい

先に紹介したアンケートでは、
「40歳以上(23人)の半数にあたる12人が、治療を終える年齢を答えられなかった」
ということでした。

その気持ちはとても分かる気がします。

「いつまで治療を続けるか」
の本当の答えは
「子どもが産まれるまで」
です。

30代のときに、治療を終える年齢を「40歳」と答えるのも、
「40歳で治療はやめます」
というより
「40歳までは治療を続けます(それまでには産みたいし、その先のことは決まっていません)」
という人が多いのではないでしょうか。

40代になって同じように考えようとしても、30代の時のような天井を決めにくいのです。

わたし自身は、一応42歳で線引きしようと思ってはいましたが、
それよりも「この1年をどう過ごすか」に必死でした。

本音は、1日も早く治療を終えたいのです。

年齢だけで治療の終わりは決められない

今回は、たまたま見たアンケートの結果から、不妊治療の終わりについて考えてみました。

治療の終わりを考える際、年齢は確かに大きな要素です。

一方で、年齢だけで決められる人は少数なのではないかと思います。

そこには必ず、何か他の要素がある気がします。

わたしの場合は、40歳になった時点で「納得感」「やりきった感」がなかったので、やめられませんでした。

不育症のほうですが、ステップアップの真っ最中。

「バファリンを飲めば大丈夫かも…」

「ヘパリン注射なら大丈夫かも…」

これを試さずに断念すると、一生後悔を引きずると思いました。

不妊治療は「終わり」ではなく「区切り」を考える

だから、たとえば「治療は40歳まで」と決めていたのに、
40歳になってやめられなくてもいいと思います。

意志が弱いとか、決断力がないとか、気にしなくてもいいと思います。

ひとつの考え方として、

不妊治療の未来を考えるとき、
「治療の終わり」ではなく、
「治療の区切り」を考えてみる
とよいのではないかと思います。

その年齢までは治療を頑張ってみる。

その先は、治療をやめると決めておくのではなくノープラン。

その年齢になったときに改めて夫婦で考える。

不妊治療は、体調だったり、治療の進み具合だったり、お金のことだったり、その年齢になってみないと分からないことが多過ぎます。

治療の終わりを決めておくことで頑張れるのであれば問題ありませんが、
その年齢に近づくのがプレッシャーでしかないなら、何のメリットもありません。

すべてのことは、「その時に考える」

その繰り返しでよいのではないでしょうか。

参考

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