【不育症の妊婦生活】ヘパリン自己注射はいつから?打つ時間は?痛みはある?

不育症

5回の流産を乗り越えて、再び妊娠することができた41歳の冬。

しかし、わたしにとって不妊治療の終わりは不育症治療のはじまり。

人生ではじめて自己注射を経験しました。

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流産5回を乗り越えて、不育症患者の妊婦生活がスタート
5回の流産を経験し、気づけば40歳。不育症の治療は妊娠しないことには始まりません。やむを得ず顕微授精を再スタートするもなかなか妊娠には至らず…。
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ヘパリン注射はいつからはじめる?

ヘパリン注射は胎嚢が見える頃からはじめる

今回の妊娠から、バファリン服用に加えて、ヘパリン自己注射を導入することになっていました。

ヘパリン自己注射は、胎嚢が見えはじめる頃からはじめるのが基本です。

そのため、検査で陽性反応がでてすぐに不育症の病院に電話して、妊娠5週のうちに診察の予約を入れました。

…ずっと、流産したあとに通っていた病院。

妊婦として通院するのははじめてのこと。

「やっとここまでやって来た…」と感慨深いものがありました。

ヘパリン注射の打ち方を夫婦で学ぶ

診察には夫婦で行きました。

予約の時に、
「ご主人にも打ち方を覚えてもらえば、おしりとか、自分で届かない場所は打ってもらうことができますよ」と言われたからです。

1日2回、毎日欠かさず注射となると、自分で打てる場所がなくなってしまうのか…とゾッとしましたが、打ち損ねたら大変なので、主人にも一緒に覚えてもらおうと思いました。

(結局、1度もお願いすることはありませんでしたが。自分で打てる範囲でなんとかなりました)

ヘパリン自己注射は難しい?

病院での自己注射の練習は、まずクッションのようなもので打つ練習をして、それから実際に自分のおなかに注射する、という段取りでした。

まったくはじめてのことなので、恐る恐る…ではありましたが、針が細いので、打ってみると意外と平気。

自宅に帰ってからも、注射器から空気を抜くなど一通りの段取りを覚えるまでは、打ち終わるまで時間がかかりましたが(5~10分くらい)、それもはじめの1週間くらい。

慣れてしまえば流れ作業のようにスイスイ打てるように。

1日2回を毎日続けるので、嫌でも覚えられます。

むしろ、気を付けるべきは「打ち忘れ」でした。

ちなみに、注射器のタイプにはいくつかあるようです。

はじめに使っていたのは薬液がバイアル瓶に入っていて、自分で必要量を注射器に吸い上げて打つタイプ。

バイアル瓶に注射針を刺して、薬液を吸い上げる。

転院先の産院で支給されたのは、シリンジにあらかじめ薬液が入っていて、それに注射針を取り付けて打つタイプのもの。

写真奥(上)の注射器には既にヘパリンが入っている。手前(下)にある注射針を取り付けて打つ。

薬液の吸い上げがない後者のほうが簡単なのですが、わたしの場合、先に慣れてしまったバイアル瓶の方が、手順が体に染みついていて楽でした。

自己注射も慣れれば何てことないもんだと思いました。

ヘパリン注射は何時に打つ?

ヘパリンの作用は2~4時間でピークに達し、24時間以内には消失してしまうので、注射は1日2回、12時間毎に打つのが基本です。

となると、

「何時と何時に打つのがよいだろう…」

自分の生活パターンからいろいろシミュレーションした結果、わたしは朝6時、夕方6時に注射することにしました。

朝は、まず「起きたら打つ」を習慣に。

夕方も、6時ならほぼ確実に仕事から帰っている時間。

この時間なら、まず打ち忘れはないかな?と思いました。

あと、注射を怖がる長男(当時5歳)に、あまり注射の姿を見せたくないなと思っていました。

その点も、この時間なら、朝は長男が起きる前に、夕方は食事やTVを見ている間にこっそり打てるかな?と思いました。

看護師さんが言うには、上の子がいる患者さんのなかには、子どもが注射器を触らないように、昼12時(職場で)、夜中12時などに設定する方もいるそうです。

ただ、その場合は、夜中に寝過ごすことがないように注意しなければなりません。

あとは、「決めた時間を変えたいときは、前後1時間の範囲で少しずつ打つ時間をずらすこともできるから」ということもおっしゃっていました。

ヘパリン注射は痛い?痛くしないコツはある?

自分は痛みには強いほうだと自覚していますが、なんせ、人生はじめての自己注射。

「自分で自分を刺すなんて出来るのか…!?」と、実際に体験するまでは軽く恐怖を感じていました。

しかし、針がかなり細いためか、はじめての自己注射は、ほとんど痛みがありませんでした。

採血のときや、不妊治療中に打つHCG注射の痛みを想像していたので、あまりの違いに拍子抜け。

「あ、こんな感じなら続けられるかも!」とひと安心。

5週から臨月まで毎日打ち続けた感想として、痛くない日のほうが多かった気がします。

ただ、たまに、痛点に当たったのか、「痛ったぁ~!」ってときもあります。

そんなときは我慢するしかないのですが、でも、できるだけ打つ部位の皮膚をしっかりとつまんで持ち上げておくと、痛さをしのぎやすいような気がします。

ヘパリン注射:気を付けることは?

打ち忘れに注意

まず、何よりも忘れないこと。1ヵ月、2ヵ月と打ち続けてだんだん注射にも慣れてきたころに、うっかり…ということが起こりやすいので要注意です。

わたしも1回、うっかり…ということがありました(汗

積極的な運動を控える

安定期に入ると運動したくなる方もいらっしゃると思いますが、ヘパリン注射中は出血しやすくなるので、積極的な運動は避けたほうがよいようです。

2時間以上の歩行も控えるようにと注意事項がありました。

よくあるケースが、デパートやショッピングモールなどで買い物中に出血してしまうことだとか。

たしかに買い物中は、つい時間を忘れて長時間歩き回ってしまうことがあります。

運動している自覚がないときこそ要注意です。

ヘパリン注射の費用はどれくらい?

ヘパリン注射関連の費用は保険が効かず自費でした。

平均して1ヵ月に3万円前後。

ただし、最初のうちは肝機能のチェック(採血)のため週1回の通院だったためもう少し高めでした。

わたしの場合、バファリンや診察も含めた不育症治療費は、トータルで38万円くらいでした。

参考

不育症の検査・治療にかかる金額は?助成金はある?
不育症の検査や治療には、どれくらいお金がかかるのか、わたしのケースをまとめました。また、不育症治療に助成金を出している市町村もありあす。

まとめ:ヘパリン注射は必ず慣れる。むしろ打ち忘れに注意!

はじめはかなりおっかなびっくりの自己注射でしたが、そんなわたしでも、1週間くらい毎日打ち続けると、次第に慣れていきました。

1日2回、決められた時間に毎日注射を打つのは大変ではありましたが、注射することで「きっと赤ちゃんは大丈夫」と思えるので、ヘパリンが精神安定剤の役割まで果たしている側面もありました。

一方、慣れてしまうと逆に気を付けなければならないのは、やはり打ち忘れです。

例えば注射を打つ時間に、たまたま電話がかかってきたなど、いつもと違う状況になった時に、そのまま忘れてしまう、といったことが起こりがちです。

自分の生活導線の中に見えるように置いておくとか、チェック表を作るとか、ひと工夫するのもおすすめです。

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