『不育症学級』はどんな本?~杉ウイメンズクリニック院長が書いた、不育症に悩む方に向けた入門書~

不育症学級 不育症

こんにちは。不妊・流産・不育症経験者の やまだ ひまわりと申します。

わたしのブログでは、望まぬ現実(不妊・流産…)に直面したときに、いかに心おだやかに過ごすかを実体験をもとに書いています。

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不育症って、不妊症にくらべて情報が少ないです。

でも、だからこそ、いろいろ検索する前に、確かな情報を得ることが大切だと思います。

今回は、不育症について詳しく解説された本『不育症学級』の紹介です。

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『不育症学級』は不育症患者向けの入門書

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この本は、不育症の第一人者でもある著者(杉先生)が、毎月クリニックで開催している説明会「不育症学級」でお話されていることをまとめたものです。

テーマがテーマだけに専門的な内容も多いのですが、これから不育症の検査を受けようかと検討している一般の方に向けて書かれたものなので、不育症の入門書とも言えると思います。

『不育症学級』の内容

『不育症学級』の中身は次のような内容で構成されています。

臨床データが多いので、いきなり読んでも「さっぱり…?」という場合も(笑)。

でも流産の頻度など興味深い内容も多いので、関心のある部分から読み進め、自分の状況にあわせて必要な部分を読み足していくと理解しやすいと思います。

流産の知識

流産の起こる頻度、年齢と流産率の関係など。

流産については、年齢別の流産率や、習慣流産の頻度、流産回数と次回妊娠成功率、偶発的に流産を繰り返す確率などが丁寧に解説されています。

これを読むと、自然淘汰による流産はわたし達がイメージしているより頻繁に起こっていることがわかります。

不育症とはなにか

定義や頻度、検査内容など

不育症のリスク因子の種類

不育症には100%流産につながる決定的な要因はないとされているので、原因とは言わずリスク因子と表現します。

それぞれのリスク因子が丁寧に解説されています。臨床データに基づいた内容なので専門的ですが、自分にいずれかのリスク因子が見つかった場合は理解の助けになります。

不育症の治療

低用量アスピリン療法やヘパリン療法などの治療法について。

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コラムも多数掲載されています。不育症にまつわるよくある疑問に答えるものやストレスについての考え方など。専門的な本書のなかでホッとひと息つけるような読み物です。(クリニックのサイトで読めるものもあります)。

現在は「改訂3版」が発行されており、最新の検査や治療、新たな知見も解説されているそうです。

わたしが治療を受けたのは2015年頃からですが、それ以降次々と新しい報告がでているので、購入するなら中古より最新版がよいと思います。

わたしが『不育症学級』を購入した理由

わたしは不育症当事者ですが、流産を繰り返してしまう理由を知りたいと強く思っていました。

それは、もちろん治療して赤ちゃんを授かりたいという気持ちからですが、それに加えて「自分の体のなかで何が起きているのか知りたい」という興味関心からでもありました。

だから、検査を受けて治療を進める過程でこの本を読んで知識を補っていました。

もちろん本を読まなくても治療は進められますが、自分の疾患(抗第Ⅻ因子抗体)を正しく理解するのに役立ちました。

流産や不育症でモヤモヤしている方は『不育症学級』を読んでスッキリするかも

『不育症学級』は、不育症についてよくわかるとともに、流産についても正しく理解できます。

自分に流産が起こると、とても不幸な運命に見舞われたように落ち込むことがあります。

しかし実際、流産はわたしたちがイメージしている以上に頻繁に起こっていること(わたしたちが認識できないレベルでも)。自然淘汰により起こる流産(偶発的流産)の確率は高いということ。

そして、「たまたま流産を繰り返してしまう確率」と、「不育症検査で異常なしの確率」がほぼ同じくらいであること(つまりつじつまが合っている)。

原因不明の流産(不育症検査で異常なしの流産)を必要以上に怖がらなくていいということ。

そのことを正しく理解せずに、不育症検査で原因が見つからないと、とても不安になってしまいます。

患者の心を癒すようなことは書かれていませんが(笑)、不思議と読むとスッキリします(同じ意見は他の方のブログでも拝見しました)。

おそらく、自分の身に起こった出来事を無駄に怖がる必要がなくなったからだと思います。

いろいな真実を知ってスッキリしたい方は、ぜひ一度読んでみてください。

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