【不妊治療と仕事】両立に悩んだら、辞める前に考えておきたいこと

不妊治療と仕事
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不妊や流産は仕事のせい?

不妊治療中、何度か「仕事を辞めようか…」と迷ったタイミングがあります。

ひとつは、治療の成果がなかなかでなかったとき。

「仕事のストレスがなければ、もしかしてポンッと妊娠するんじゃ…」
と思いました。

自分では両立できているつもりでいても、実は体や心のストレスは想像以上なのかも…と。

もうひとつは、流産したとき。

妊娠できた喜びもつかの間、絨毛膜下血腫で切迫流産となり、安静の甲斐なく初期流産に。

「切迫流産は妊娠を継続できることが多い」という見解がネット上には多数あるのに、わたしはそれに当てはまらない…。

「仕事なんてしてるから、流産してしまうのかな…」
と、自分を責めました。

とにかく、不妊期間が長引けば長引くほど、「妊娠できないのは仕事のせい?」と思わずにはいられませんでした。

「辞める」と決める前に、落ち着いて考えたいこと

でも結局、一度も辞めませんでした。

流産直後などは、ショックで働く気になれなかったり、仕事をしている自分を憎んだりしたこともありましたが、衝動的にはなってはいけないと思いました。

辞めるのは最後の手段。

出来る限り辞めずに不妊治療を続けようと思いました。

それは、辞めたときのメリットとデメリットを自分なりに比較してみた結果の判断でした。

仕事を辞めるメリット
1.仕事のストレスがなくなる
2.時間に余裕ができる
3.治療スケジュールを調整しなくて済む
4.妊活に集中できる

仕事を辞めるデメリット
1.金銭的余裕がなくなる(治療費はわたしの収入をあてにしていた)
2.職務経歴に離職回数が増える(ただでさえ多かったので増やしたくなかった)
3.時間があると、妊娠のことばかり考えそう
4.辞めたからといって、必ず妊娠てきるわけではない
5.妊娠・出産できた場合、産休・育休が取れない。産後に職探しが必要

なかでも、わたしが最も気にしたのは、
3.時間があると、妊娠のことばかり考えそう
4.辞めたからといって、必ず妊娠てきるわけではない

でした。

結局、別のストレスか生まれるだけなのでは…と思ったのです。

わたしの性格だと、退職していい気分なのは最初だけ。

仕事に行かない生活に慣れてしまうと、反対に
「仕事まで辞めたんだから、早く妊娠しないと…」
という変なプレッシャーを自分にかけるだろう…と思いました。

仮に、妊娠しないまま治療を断念することになったとしたら、
「仕事も子どもも、両方失ってしまった」
そんな風に自分を責めて、最終的に仕事を辞めたことまで後悔するかもしれません。

確かに不妊治療と仕事を両立するのは大変です。

仕事にも治療にも支障がでないようにスケジュールを調整するために、職場にも、病院にも、家族にも気を使う日々。

だから、そのストレスから解放されることは、とても大きな意味があると思います。

でも、だからといって、それで「必ず妊娠できる」わけではないのが辛いところ。

仮に、仕事を辞めるとしたら、たとえその結果、妊娠できなくても、その状況を受け入れられるかどうか。そのことを、しっかり自分自身に確かめてから決断すべきだと思いました。

わたし自身は悩んだ結果、そうなったときに自分を受け入れる自信が持てず…。

実際、流産したあとは、とても仕事に通えるような心境ではなかったし、
「仕事をしないでのんびりしていたら、この流産は防げたかも…」
と何度思ったかしれません。

でも、結局、流産したあとの悲しみを紛らわせてくれたのも仕事でした。

おそらく辞めても辞めなくても、完全に迷いがなくなることはないのだと思います。

自分の生き方を想像しておく

――不妊治療のために仕事を辞めるか、それとも続けるか。

その判断は、個人の事情によって全く違うと思います。

金銭的に、仕事を辞めると治療そのものが続けられなくなってしまう場合は、仕事を続けながら治療を上手く進める工夫が必要になってきます。

勤務時間や業務内容の調整が難しく、物理的に両立が厳しかったり、本人の健康状態にまで影響を与えそうな場合は、仕事を辞める覚悟も必要かもしれません。

一方、一旦退職しても、復帰しやすい職種やキャリアだったり、「妊娠できなかったら、また働けばいいや」と割り切って考えられる人なら、期間を決めて仕事を辞めるという選択もできると思います。

あるいは、「今が相当ストレスフルだから、一度仕事をすっぱり辞めて、不妊治療と徹底的に向き合いたいんです。でないと人生後悔するんです」という、わたしとは逆パターンの方もいらっしゃっるかもしれません。

その場合は、仕事を辞めたことを後悔することはあまりないでしょう。

ひとくちに仕事といっても、働く会社の状況や、雇用形態、通院にかかる時間、治療内容、どれくらいの期間治療を続けるか…など、個人個人が置かれている状況や、仕事に対する価値観、治療に対する考え方によって、どう判断するかはひとぞれぞれ。
そこに正解はありません(だから悩みます)。

毎回生理が来て気持ちが落ち込んだり、流産でショックを受けたりすると、勢いで仕事を辞めたくなることもあります。

でも、妊活中、不妊治療中は、「妊娠すること」に入れ込み過ぎてしまって、冷静な判断ができないことも多いです(その時はわからないけど、後になって振り返るとそう思います)。

仮に、いまのままの人生を歩むとしたとき(夫婦ふたりで、子ども一人でなど)、どんな自分でいたいか…。
そんなことを思い描いてみてみる。

思うような結果にならなかったとき(妊娠できなかったとき)の自分の生き方を、一度想像しておく…。

そうすることによって、どんな選択をするにしても、自分がより納得できる判断ができるのではないかと思います。

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