こんにちは。不妊・流産・不育症経験者の やまだ ひまわりと申します。
わたしのブログでは、望まぬ現実(不妊・流産・不育症…)に直面したときに、いかに心おだやかに過ごすかを実体験をもとに書いています。
今回は、マウンティングのおはなしです。
マウンティングに出合ってしまったら、どう対処したらよいでしょうか?
よろしければ最後までお付き合いくださいm(__)m
不妊が2人集まれば、マウンティングは必ず起こる
不妊同士、妊活同士、ベビ待ち同士が集まると、起きてしまうのがマウンティングです。
マウンティングは、どんなに仲良し同士でも、絶対に起きてしまうとわたしは思っています。
それをあからさまに表に出すかどうか、そこに悪意があるかどうかは別として…。
そういうものだと思った方がいい…というのがわたしの実感です。
あからさまなマウンティングより無意識のマウンティングが怖い
マウンティングというと、優位に立った方が、周囲に自慢したりイビったりするイメージがありますが、不妊の世界では、そんな極端な出来事がなくも、頻繁にマウンティングが起きます。
それはわたし達が、誰かが言うこの一言で簡単に傷ついてしまうからです。
「わたし、妊娠しました」
特に、次に当てはまるような場合はなおさら。
- 自分より後に結婚したのに妊娠した
- 自分より後に治療をはじめたのに妊娠した
- 自分より年下なのに妊婦した
自分自身が追い詰められているから、その事実だけで傷つきます。
わたしも、一度しか会ったことのない旦那の同僚の奥さんの妊娠で傷ついたり…。
こっそり流産している間に兄嫁が妊娠して傷ついたり…。
年賀状に「○月に第1子が誕生します」と書いてあるだけで傷ついたり…(うまれてから報告すりゃいいじゃん!って)。
相手はマウンティングしている気など毛頭ないことも分かっています。
それでも授からないことで心が傷ついている最中は、「妊娠した」という事実だけで乗っかられているような気がしてしまうのです。
いつの間にかマウンティング加害者になっていることもある
マウンティングは逆もしかりで、自分が妊娠したときは、そんな気はなくても「あれ?…わたしマウンティングしちゃった…?」ということも。
中学から仲良しだったAちゃんとは、お互い2人目不妊でした。
わたしが流産して不育症の病院に通っていることも伝えていました。
「ご飯食べよー」と言いながら、わたしは通院と仕事でなかなか時間が作れずにいました。
やがてわたしは2人目を妊娠。仕事のペースを落としたことで時間にも少し余裕ができたので、改めてご飯に誘ってみました。
わたしが妊娠できたことに興味を持ってくれて、いろいろ質問してくるのですが、具体的なランチの約束のはなしには一向にならない。
(いま、Aちゃんは、わたしと会う気がないんじゃないかな…)
(わたしはいまAちゃんにマウンティングしてしまっているのか…?)
会うことを拒まれているような空気を感じたので、ランチの話はしないでおこうと一旦やめました。
妊娠したタイミングでランチに誘ったわたしに配慮が欠けていたかもしれません。
妊娠したという事実だけで、人にプレッシャーや嫌悪感を与えてしまうことがあるんだと思いました。
いまAちゃんに、こちらから連絡を取るのはやめにしています。
年賀状のやりとりだけしています。
大事な友達だから、逆に急がなくていいやと思うようにしました。
きっと、いまがお互いいちばん子ども中心の生活で、時が立てばまた昔に近い関係で会える気がしています。
マウンティングは「避ける」「スルーする」「深入りしない」で距離を取る
不妊の期間が長くなるにつれ、マウンティングと無縁で過ごすことも難しくなります。
「わたしはわたし」という気持ちを持ち続けられればよいのですが、その自信がない、傷つくのが怖いという方は、自分から進んで距離を取って、“守り”に入ってしまったほうが安全です。
マウンティングされそうな場所は避ける
子ども連れがたくさんいそうな場所にでかけたり、クラス会などの優劣を意識してしまう集まりにはしばらく行かない。自分からそういう場所には近づかない。
マウンティングに出会ったらスルーする
親友や職場、親族などの妊娠報告は聞きたくなくても耳に入ります。街で見かける妊婦さんに一方的に傷つくことだってあります。でも、そこに向けてエネルギーを使っても自分が疲れるだけです。できる限りスルーすることを習慣に。自分のエネルギーは、大切な自分のために取っておこうという気持ちで。
自分がマウンティングしそうになったら深入りしない
もし、仲間内で自分が先に妊娠した場合、相手に応じたタイミングで報告することになります(隠し通すことも不自然ですよね)。ただし、報告した後の関係にいままでと違う印象を受けたら、しばらくはそっとしておく、深入りしない、ほじくらないほうがいい。時期がくれば、(修復する関係であれば)修復していくものだとも持って焦らず待つ。
マウンティングを避けるためには「上手に引きこもる」ことも選択肢
不妊治療の心理カウンセラー第一人者である平山史朗さんは、著書のなかで「引きこもること」も時には必要だとおっしゃっています。
なぜかというと、外に行けば刺激があります。子どもを見る、妊婦を見る、ベビーカーを押す家族連れを見る。そういう刺激から自分を守るために引きこもっているのだと思えれば、それで問題はありません。
それは、異常なことではなく、自分の心を守るために、外に出ていかないことが、今は必要なのです。
妊活に疲れたら、開く本(平山史朗 主婦の友社)
専門家にそう言われると安心しますよね。
わたしもクラス会に行けない時期がありました。同級生と比べてしまう自分を人間として未熟に感じていましたが、それは自然な心の動きだと理解できたことで、やっと自分を肯定できました。
引きこもるのは、悪いことでも負けでも恥ずかしいことでもない、ひとつの手段なんですね。
(この本のレビューは【不妊治療が辛いとき】スマホを閉じて、本を開くでも書いています。よろしければご覧くださいm_ _m)
まとめ:マウンティングから距離を取って、心穏やかな時間を大切に
他人の妊娠で傷つくのは、弱いからでも心が狭いからでもない、当然の心の働きだということがわかりました。
でも、わざわざ自分が傷つくと分かっている環境に飛び込んでいく必要はないわけですよね。
だから、
- マウンティングされそうな場所は避ける(自分から近づかない)
- それでもマウンティングに出会ったらスルーする(無駄なエネルギーを使わない)
- 自分がマウンティングしそうになったら深入りしない(そっとしておく)
- ときには上手に引きこもることも大切な選択肢
自分のエネルギーを余計な感情のために消耗してしまわないように、上手に切り抜けられるといいですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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