こんにちは。不妊・流産・不育症経験者の やまだ ひまわりと申します。
わたしのブログでは、望まぬ現実(不妊・流産…)に直面したときに、いかに心おだやかに過ごすかを実体験をもとに書いています。
今回書きたいテーマは、一体、どこまで健康な生活を送れば妊娠できるの?ということです。
わたしにとって、不妊治療中いちばんの関心事はこれだったかもしれません。
なぜなら、どのような生活を送るかは自分次第だから。
不妊治療そのものは、基本的にお医者さんに身をゆだねるしかありませんが、普段の生活をどう送るかは、すべて自分にかかっています。
これが何気にプレッシャーで…。
自分の生活のあり方が原因で妊娠できなかったら…、とういう不安や自信のなさは常に抱えていました。
このことについて、治療を卒業したいま感じていることをまとめました。医学情報ではなく経験談です。
よろしければ最後までお付き合いくださいm(__)m
妊娠しやすい生活とは?
妊娠しやすい生活というと語弊がありますが、妊娠を考えるなら大切にしたいことは確かにあると思います。
それは、健康的で規則正しい生活を送ること。
健康であることは大前提。それは間違いない。
妊娠するためだけでなく、妊娠した後、新しい命を育んでいくことを考えると、健康であることはとても重要なことです。
でも、そもそも健康ってどんな状態なんでしょう?
世には『〇〇健康法』というものがあふれています。
そういったものを取り入れないと、現代人は健康になれないのでしょうか?
妊活のために健康的な生活を心がけていたつもりなのに次の生理が来てしまったときに、「もっと健康にならないとダメなんだ…」と考えてしまうことは、辛いですよね。
妊娠しやすい生活はお金がかかる?
健康な生活と言われて思いつくのは、「バランスのとれた食事」「適度な運動」「十分な睡眠」。
この3つが基本かと思います。
このうち運動と睡眠は、生活の時間配分や行動パターンを変えることが中心になってきます。
一方、食生活で話題になるのは何を選ぶか?
たとえば、
- 添加物が使われていない食品を選ぶ
- 無農薬野菜、有機野菜を選ぶ
- 加工度(精製度)の低い食品を選ぶ(玄米、全粒粉パン・パスタなど)
- 質のよい油(エゴマ油、アマニ油など)を選ぶ
- サプリメントで栄養を補う
せこい話で恐縮ですが、これってまともに取り組もうとするとお金がかかります。スーパーで底値の商品を選んでいたら、こういった食品(食材)を手に取ることは、まずありません。加工度の低い玄米や全粒粉パンのほうが、白米や食パンよりも高い世の中です(これ、何とかなりませんかね)。
一時的に、質のよい食品を選択することは可能かもしれませんが、先の見えないのが不妊治療。ずっと買い続けるとなると、わが家にとってはお財布の痛いことこの上ない。
「顕微授精に大金を出しているのに矛盾している!!」と言われれば、確かにそうなのですが…、根が庶民だからでしょうか、有機野菜やアマニ油には手を出せませんでした。
「カラダにいい暮らしって、お金がかかるのね…」と痛感したものです。
「完璧」でなくても大丈夫
「妊娠しやすい食生活って?」
「どこまで健康にこだわれば妊娠できるの?」
そんな疑問と葛藤を抱えながら過ごした不妊治療時代でしたが、背伸びして頑張ったものは続きませんでした。
それに、「これを食べると体調がいいんです!」みたいなものが、わたしには見つからなかったのです(細胞レベルでは違いがあるのだと思いますが)。
わたしが鈍感であること以外にその理由をあげるとしたら、もともと“そこそこ健康”な食生活を送れていたからだと思います。
1日3食。基本は自炊。納豆や豆腐は食事の定番。魚も週2日程度。お菓子は食べるけど清涼飲料水はそれほど飲まない。
結局、健康であることは大切だけど、そのゴールがどこにあるかって難しい。完璧を求めるがゆえに「自分がダメだから妊娠できないんだ」となってしまうと、精神的な辛さしか残りません。
ひとつの健康法よりバランスが大事
そして行き着いた結論は、何事もバランスが大事だということ。
わたしは、ものすごく理想的な食生活を送っていたわけではないけれど、全く不健康だったわけではありません。
たまにはジャンキーなものも食べていたけど(これをシャットアウトできる方は本当に尊敬)、和食を中心としたカラダにいいものもたくさんの食べるようにしてました。
いろいろな食品を食べる→食生活に片寄りをなくす→バランスのよい食事に近づきます。
これは不妊治療が長期戦になったときにとても有効でした。
最低限必要なものは取り入れる
サプリメントは飲まなかったわけではありません。むしろ試したものはいろいろあって、
- 葉酸
- 鉄
- マルチビタミン
- ビタミンD
- マカ
などなど、その時々で飲んでいました。
でも、わたしって、やっぱり飲んでも飲まなくても、よく分かんないんですよね。。
そしてサプリメントってだいたい、1袋が1か月か2か月でなくなってしまいます。するとサプリ代も塵も積もれば…でバカになりません。
最終的に、摂取するものは次の2つに絞りました。
- 葉酸
- ビタミンD
葉酸は、赤ちゃんの二分脊椎などの先天異常のリスクを低減することが分かっているので、妊娠を考える女性が積極的に摂ることを推奨されています。これは食事だけで補う自信がない方は、取り入れるべきだと思います。
ビタミンDは、丈夫な骨を作るためにはたらく栄養素ですが、近年の研究から妊娠とも密接に関係することが分かってきました。ビタミンDが不足すると着床しにくい内膜になると考えられるとのこと。わたしはクリニックの血液検査でビタミンDの数値がやや低めだったため、先生のすすめでサプリメントを利用するようになり、結果、二人目妊娠のときに助けられました。
心が豊かになる健康法は続けてみる
食生活に限りませんが、健康のために何を続けるかは「それをやることで気持ちが豊かになるかどうか」「どちらを選ぶとストレスが少ないか」に至りました。
有機野菜を買うと、わたしは「有機野菜って高いわっ」と思いながら食事しそう。それならスーパーの普通の野菜をたっぷり買ってたっぷり食べたい。
卵子の質と関与が高いと言われる脂肪酸(オメガ3)を摂りたいけどアマニ油は常用するには高価。くるみ(ナッツ類ではオメガ3の含有量がダントツ1位)なら続けられそう…と常備するようになりました。気づいたときにパクっと食べられる手軽さと、「オメガ3を摂取している」ということで気持ちもプラスに動きました。
禁止系は緩急(メリハリ)つけて
何でもないときは、夕飯に350mlの発泡酒を飲むのが常でした。不妊治療中は、採卵を控えているときや、移植後は飲まないようにしていましたが、それ以外のときは飲んでいた気がします(うる覚えな時点で、たぶん飲んでいました)。
もともと大量に飲むことはないので、妊娠が発覚してから完全な断酒をすればよいと思っていました。
コーヒーは、その香りと飲んでいる時間が好きで、ほんとうにやめられなくて…。カフェインレスを愛用していましたが、でもたまにはカフェイン入りも飲みました。やっぱり味も香りも違います。
そもそも、妊活中のアルコールやカフェインの摂取については、いろいろな説がありすぎて混乱します。過剰摂取はNGとしても、メリハリをつけながらほどほどに楽しむことは許される気がします。
9年間、ノンアルコール、ノンカフェインの生活は、わたしにはムリです!
食べたいものは、食べ過ぎない
二人目不妊のときは、長男を連れて月1~2回ほどファーストフード店に通っていました。
ファーストフードは、たまに食べるとやっぱり美味しい。だから家族で行く機会があれば、遠慮せず楽しい時間としてハンバーガー&フライドポテトを食べました。
これに関しては食べ過ぎないことを意識しただけ。食べたとは、家で栄養のある食事をしっかりとることにしていました。
多過ぎる情報はシャットアウト
わたしは妊活中に、とあるサイトのメルマガを受信していました。専門家が発信する情報で信頼できたのはよいのですが、「〇〇が有効であることが分かってきました」といいう新しい研究報告が次々と出てくるのです。
それを読むと、いまの自分が“足りていない”ような気になって、焦ってしまうことがあるんですね。
はっきりいって、きりがないです(笑)
そのサイトの先生は、いろいろな研究報告などの情報も発信されますが、大切なのは、「何を食べるか」よりも「どのように食べるか」なんだということも同時におっしゃっていました。
まずは、1日3食しっかり食べる。
主食・主菜・副菜・果物を適切な量で食べ、それを継続する。
その基本を続けるの難しい社会なのに、それ以上の情報が多すぎます。
実はシンプルなはずの健康な生活が、たくさんの情報によって複雑になっているのも事実。たとえそれがエビデンスに基づく情報であってもです。
ほんとうは、健康になるためにわたしたちが知っているべき情報なんて、そんなに多くないはずなんです。
通販で取り寄せないと手に入らないような健康食品がないと妊娠できない、なんてこともないはず。
情報を仕入れすぎることで、自分が“足りていない”“できていない”と不安になりそうなときは、しばらく情報をシャットアウトするほうが、よっぽど健康に寄与する場合もあるのではないのでしょうか。
まとめ:注目すべきは“できている部分”。妊活は自分を褒めながら!
以上、体験に基づいてわたしが感じた妊活中の健康観について、「食」を中心にまとめさせていただきました。
わたし自身いまだに、「もっとしっかりと健康を突き詰めて体を整えることができていたら、顕微授精に頼らず妊娠できのかもしれない」と思うことがあります。
それが、いちばん理想の妊活かもしれないし、それが心の豊かさや体の変化に直結したなら、妊活への最大の原動力になると思います。
一方で、こんなわたしでも、最終的に妊娠・出産できたのも事実。
だから、できない方。「だからわたしはダメなんだ…」なんて思わないでください。
わたし自身は、妊活中の健康度を振り返って60~80点くらいだったと思います。
妊活している以上、自堕落な生活はよろしくありませんが、気持ちの浮き沈みも激しいのでそうなってしまうこともよくありました。
100点に近いほうがいいに決まっていますが、100点でないと妊娠できないわけでありません。
だから自分の不完全さを、イライラやストレスの原因にしない。
食以外でも、たとえば仕事の都合で早寝が難しい場合、普段より15分でも早く布団に入ることができたら、その小さな変化を喜んでみる。気持ちがプラスに動くことが、体にも作用するはずです。
できない部分、できていない部分に注目しながら妊活するのは損です。
できている部分に注目して、自分を褒めながら妊活するのが自分のためです。
どこかの居酒屋のかけ声じゃないですが、妊活も健康生活もどうせやるなら喜んで!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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