不妊治療をしていても、なかなか妊娠できない…。
「この先、自分が妊娠することはあるのだろうか…」
と不安が募り、
「妊娠できない自分は欠陥人間なんじやないか…」
と自分にレッテルを貼り、どんどん自信が持てなくなってきて…。
そんな悪循環に陥りそうなときに試してほしいのが、自分を褒めることです。
不妊治療をしても、誰も褒めてくれない
不妊治療ってとても大変なのに、頑張っても誰も褒めてくれないと思いませんか?
経験した人にしか分からない大変さだからでしょうか。
周りの人が触れにくい、触れてはいけないと思わせる話題だからでしょうか。
それとも、それ自体がマイナスをゼロにするような行為だからでしょうか。
でも、人って褒められると元気が出るものです。
だから、自分自身で自分を褒めることを考えてみました。
過去の自分を褒める
過去の自分を褒めるとは、これまで自分が歩んできたステップを褒めることです。
はじめの一歩は大きなステップ
まずは、治療への最初の一歩を踏み出したときのことを思い出してみてください。
治療の日々が長くなると忘れてしまいますが、
「このままではまずい」
と思い、
はじめて病院を訪れたときの最初の一歩は、
とても大きな勇気がいったのではないでしょうか。
大抵の人は、妊娠する前に産婦人科に行くなど、考えもしないと思います。
内科や皮膚科など他の診療科に比べるとデリケートな分野だし、どこかベールに包まれているような謎めいたイメージもあります。
その上、通いたいのは不妊外来。
「不妊治療のために病院にいく」
という選択は、
とても大きなステップで、
とても勇気のある決断だったはずなのです。
その決断を下した過去の自分は、
もっと褒めてあげてもいいと思うのです。
わたしの場合は…
わたしの場合、主人とそういう話をすること自体が、大きなステップでした。
結婚して約2年。
子どもを迎えることについて、まともに話したことはありませんでした。
「この人は、子どもをほしいと思っているのだろうか…」
「もし、病院に行くことを、反対されたらどうしよう…」
そんな気持ちを抱えたまま、きっかけを掴めずにいました。
そんなとき、急に主人の転勤が決まり、転勤先に不妊専門のクリニックがあることを知り、
「いまがチャンス」
と思いました。
「コレコレ、こういうところへ一度行ってみようと思うんだけど…」
こちらが構えていた割には、あっさり受け入れてもらえ、ホッとました。
そこから全てがはじまりました。
わたしにとってはその一歩はとても大きいもので、その勇気と行動がなければ、いまのわたしはありません。
すべての選択は勇気ある決断!
それ以外にも、治療のステップアップやステップダウン、転院や治療のお休み、働き方の検討に退職や転職…。
ここに来るまで、何度も何度もいろいろな選択をして、いまに至ると思います。
自分が過去にやってきたことって、時が経つにつれ、大したことないように思えてくるのですが(そのことに関しては経験者になってしまうからでしょうか?)、客観的にみると全くそんなことありません。
そのときの決意とか希望とか、ドキドキとかを少しだけでも思い出してみてください。
そして、
「こんなに努力しているのに…」
という気持ちを
「わたしは、これだけ努力してきたんだ!」
という肯定と前向きな自信に、もう一度捉え直してみる。
そして、自分に
「勇気ある選択をしてきたよ!」
「えらいよ!」
と声をかけてみましょう。
いまの自分を褒める
子どもがいないと評価されないわけではありません。
いまのあなたは、そのままで、祝福されるべき存在です。
だから、何も条件をつけないで、
「頑張っているよね、えらい!」
と褒めて みてください。
褒め言葉を文字に書いてみるのもおすすめです。
不妊治療と関係ないことでも、日常のちょっとしたことでも、出来ている自分を
「えらいね!」
「頑張っているよね!」
と励ましてあげると、プラスのエネルギーが貯まっていきます。
自分は自分のいちばんの理解者、応援団でなくてはいけないと思います。
人に褒めてもらう、認めてもらう方法もある
自分のことを褒めてくれそうな人、認めてくれそうな人に、実際に褒めてもらうのもいいと思います。
わたしの場合、日頃から不妊治療について話していた母がメンターのような存在でした。
わたしが不妊や流産で自暴自棄になったり無気力になっていても、母は常に変わらずわたしを認めてくれていました。
「わたしの体がいちばん大事」
「ゆっくり休んでね」
「いい方向に現実は動いていくよ」
とその時々でもらったメールは、自分で自分を支えられなかったときに、代わりにわたしを支えてくれていました。
実際にそのような相手を探すのが難し場合もあるし、ましてや「褒めて」と頼むのはちょっとハードルが高いですよね…。
そんなときは、想像、妄想のなかで褒めてもらっている自分、認めてもらっている自分をイメージするのでもよいと思います。
目的は自分が元気になるためなので、それでも構いません。
あなたは、自分に自信を持っていい存在
さて、こうやって褒めることで、結局何をやっていたかというと、
「わたしは、もっと自信を持っていい存在なんだよ。肯定される存在なんだよ」
ということを何度も心に伝えることをやっていました。
不妊治療がうまく進んでいなくて、行き詰まりを感じているようなときたは、視野が狭くなり、
「わたしの人生、それが全て」
という心境に陥って自信や自己肯定感を、失いがちです。
でもそれは、一時的に自分を客観的に見れなくなっているだけの場合が多い。
不妊治療は自分の全てではなく、たくさんある要素のひとつでしかありません。
そして、今まで積み上げてきた努力が台無しだったり、 無意味だったりするわけでもありません。
自分は価値ある存在で、それは、過去も今も未来も変わりません。
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