不妊治療は年齢との闘い。結果が出ないとどんどん焦りだす
不妊治療しているのに、なかなか妊娠できないと、とにかく焦ります。
焦る理由のひとつに、
「こうしている間にも、どんどん歳をとっていく」
ということがあります。
高齢になるほど妊娠しにくくなるわけで、治療が長引けば長引くほど、どんどん条件が悪くなっていくように感じるんですよね。
20代の方なら30代に、30代の方なら40代に突入した時、特に焦ってしまうのではないでしょうか。
二人目不妊と不育症。気づけば40歳に
わたしが不妊治療をはじめたのは結婚2年目の33歳のとき。
顕微授精にステップアップすることで、一人目を36歳で出産しました。
「35歳までには…」と思っていたので当時は当時で焦っていたけれど、いま思えば、そのときの焦りなんて、どうってことないものでした。
治療を再開したのは38歳のとき。
「40歳までに二人目を…」
と思っていましたが、不妊治療と流産を繰り返しているうちに、またたく間に40歳に。
二人目不妊であるうえに、不育症の治療もはじまりました。
こうなってしまった現実は仕方がない…。
でも、せめて、もっと若ければ、もう少し心に余裕を持てたのに…。
「なんでもっと早く治療再開しなかったんだろ…!」
と後悔しました。
そして「二人目がほしい」という願望とは裏腹に、
「そろそろ諦めたほうがいいのかな…」と心も揺れはじめ…。
だから、なおさら「早く~!」と焦っていました。
心が焦って判定日まで待てない…!
心が焦りだすと、ちょっとした小さなことも待てなくなっていきました。
特にわたしは、移植から判定日までの期間が本当に長く感じられ、待っていられませんでした。
「判定まであと○日…」
と指折り数える日々。
待ちきれずフライング検査して、心の目で薄いラインを探してみたり…。
こんなことをしても結果はかわらないと分かっているのに、やめられなくて辛かったです。
予期せぬ出来事から、焦る自分を反省
こんな具合に、とにかく焦っていたわたしですが、予期せぬ出来事に出会って、焦って待つこともできない自分を反省しました。
それは40歳で行った採卵のあと、当然、移植できるだろうと思っていた初回の凍結胚が融解しないという出来事でした。
不妊治療は、ひとつひとつのステップが確実に進まないと前には進めません。
採卵、受精、培養、移植…。
そうしたひとつひとつのステップがいかに大切で、次に進めることがいかに有難いことかを融解失敗の出来事から教えられました。
「移植できなかった」経験から「移植できるありがたみ」を改めて感じたのです。
ひとつひとつのステップを、もっと喜んでみる
融解失敗を経験してからは、無事移植を終えたあとに、自分のおなかに赤ちゃんが返ってきたという感覚がより強くなりました。
「無事に戻せた感謝を忘れず子宮を温かくして過ごそう」
「おなかに帰ってきていることを忘れずに過ごそう」
と思うようになりました。
「おかえり」と心のなかで声をかけてみると、とても温かい気持ちになれました。
それ以降、判定日までの期間は、気持ちが焦ってソワソワしそうになったら、移植できた日のことを思い出して「ありがとう」と思うようにしました。
「無事に移植できたから、いまこうやって、自分のおなかに心をかけられる。こんなにありがたいことはない」
「だからいま、この現実に感謝しよう」
不妊治療をはじめてから8年経って、ようやく
「ひとつひとつのステップを、もっと喜んでみよう!」
と思うことができました。
不妊治療を続けるうえで、「先を焦る気持ちとどう付き合っていくか」は、重要なポイントかもしれません。
不妊治療は、短い人でも数か月、長ければ5年、10年とかかります。
20代が30代へ、30代が40代へと、年代がひとつ上がることもよくあることです。
不妊治療は長期戦。
だからこそ、心の保ち方、マイナス感情のやり過ごしかたがとても大切なのだと思います。
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