不育症でもハッピーなマタニティライフを過ごしたい!
晴れて妊娠!
となっても、「また流産したらどうしよう…」と不安がなくならないのが不育症患者の辛いところ。
でも、大切な妊娠期間。
ストレスをためないためにも、少しでも不安を和らげることができたらいいですよね。
このページでは、わたしが不育症の治療を受けながら妊婦生活を送るなかで、心がけたことをまとめました。
ひとつでも、ヒントになるものがあれば嬉しいです。
【不安を和らげるコツ1】いまの幸せを感じる
流産や死産の不安とどう付き合うか…。
そのことをずっと考えてきた結論は、結局これしかない。
いまの幸せを感じること。
「え?そんなこと?」
と思われるかもしれない。
でも、突き詰めるとやっぱりここに行き着きます。
でも、このシンプルなことを続けるのが難しい。
だから、いまの幸せを感じやすい体質になるためのポイントを、さらに考えてみました。
“妊娠”に依存し過ぎない
妊娠に依存し過ぎないとは、「そのことに心を奪われすぎないで」ということ。
嬉しい気持ちを我慢する必要はないけど、喜べば喜ぶほど、「この幸せを失ったらどうしよう」という不安が膨らんでしまうこともある。
そんな心理状態になってしまうようなら、自分の幸せを“妊娠”に預け過ぎかもしれない。
大切なのはいまを丁寧に生きること
忘れてはいけないのは、いちばんの幸せは、既に目の前にある“ひと、もの、こと”のなかにあるということ。
たとえば、不育症の人は、
「次の検診までに心拍が止まってしまったらどうしよう…」
とか、まだ起こってもいないことを、つい先取りして心配するところがある。
先のことは、そんなに気にしなくていい。
大切なのはいまを丁寧に生きること。
わたちたちは、いまこの瞬間にしか力を発揮できないのだから。
起こる出来事のいい面を見ていく
起こる出来事のいい面を見ていく。
これは、「引き寄せの法則」で知られる奥平亜美衣さんの言葉。
わたしは、不妊治療中も妊娠してからも、事あるごとに、この言葉に支えられてきました。
たとえば、妊娠4か月のある日、突然、茶おりが出て焦り、慎重に様子を見るために、翌日は仕事を休み自宅安静にしました。
本当のことを言うと、わたしにとって安静は恐怖しかない。
安静にしても流産してばかりいたので、軽くトラウマになっているくらい。
でも、「起こる出来事のいい面を見ていく」ことを思い出して、「いまの状態にいい面はないか?」と考えてみました。
「いまのわたしは、過去の流産の時期を過ぎて、少しホッとしている状態。辛かったつわりもようやく軽くなってきた。それによって、いままで慎重に過ごしてきたのに、前より活動的になってきていたかもしれない」
「何も症状がないと、ついアクティブになりがちなわたしを、赤ちゃんが『もう少しゆっくりしなよ』と教えてくれたのかも」
妊娠中の症状は赤ちゃんからのメッセージなんだ!と思うことができました。
出血や安静生活を、ただ「辛い…」と過ごすのをやめて、そこにプラスの一面はないか考えてみることで、ストレスを増やさずに前を向くことができました。
いいこと探しをする
これも、奥平亜美衣さんが提唱されていること、「いいこと探し」。
いまの生活のいい面を見て、小さな幸せで心を満たすための訓練みたいなもの。
妊娠が分かって間もなく、まだ過去の流産週数を乗り越えられるか全くわからなかった時期に、わたしもやってみました。
- 不育症でも通える病院が近くにあった
- 不育症でも妊娠できた
- 自然周期の胚移植で妊娠できた
- 自然周期だから薬が少なくてストレスが少ない
- 流産したときのような出血が、いまのところはない
- ヘパリン注射のおかげで安心できる
- いざというときに仕事を任せられる人がいる
妊娠に関わることだけでも、たくさんでてきます。
いいこと探しは不妊治療中から習慣にしていたので、それ以外の日常のなかにも小さな幸せがたくさんあることは、既にわかっています。
いいこと探しに慣れてくると、実は、目の前には不安より感謝のほうがたくさんあることに気付くことができました。
不足感より充足感と共に生きる
流産の不安と付き合いながらの1日は本当に長い。
1週間は、もっと長い!
いつも頭の中にあるのは、前回流産した週数を越えること。
まだ6週、まだ7週、まだ8週…。
「まだ…」「まだ…」。
どこまでいっても不足感しかない。
こんなふうに思うのを、思いきってやめてみました。
そして「9週まで、無事にこれてよかった!」
と過去を振り返ってみた。すると、
未来は不安だらけだったけど、過去には感謝しかなかった。
エコーの映像に励まされながら、
「先のことはわからないけど、いま、この子は一生懸命成長している、それだけは事実なんだ」
不足感ではなく、充実感とともに生きられるようにしたいと思いました。
目の前には現実があるだけ
わたしの目の前には現実があるだけ。
それを「なんで」と受け止めれば不足や苦しみになり、「そっか」と受け止めれば幸せの入り口に立てる。
受け止め方でどうにでもなる。
見据える場所を遠くにおく
不育症の人は、目標を小刻みに作ってしまいます。
心拍が確認できること。
10週3センチを迎えること。
12週を過ぎること。
安定期を迎えること。
22週を超えること。
それがプラスに働けば何も問題はありません。
しかしわたしは、不安で長い1週間を、何度も何度も繰り返すことで、心が疲弊しそうになりました。
これでは出産まで気持ちが持ちません。
だから、思いきって細かい目標をやめてみました。
そうすると、気になるポイントが変わりました。
「ある週数を超える」ことが目標ではなく、「健康的な生活をしっかり送る」ことが目標なんだと。
体を冷やさず、おおらかに、リラックスして過ごそうと。
足元ばかり見ていると、視野が狭くなって小さな不安にばかり目がいくけれど、見据える場所を遠くに置くと、いま本当に必要なものに意識が届くようになったような気がします。
そうはいっても、1週1週、乗り越えることが目標には変わりないけど、こういう視点を持っておくと気持ちをキープできました。
【不安を和らげるコツ2】外からの情報に注意
心をかき乱す原因の半分は、外から入ってくる情報
自分の状況は変わらなくても、外部から入る情報で心が揺さぶられることもある。
だから、いい気分のときは特に、少しでもいい気分が続くように余計な情報をいれない工夫も大切。
特に、ベッドにスマホは持ち込まないこと。
つい余計なことを調べてしまうから。
それをやめて、お腹にある温もりを感じてみたらいい。
【不安を和らげるコツ3】生まれるかどうかは、赤ちゃんにおまかせ
流産を繰返し、不育症のことが分かるにつれて、この世に生まれるいのちは本当に奇跡だと思うように。
それと同時に、授かった命が無事に生まれるかどうかも何の確証もないのだと思い知らされました。
最後の妊娠でも、トラブル続きだったわたしが無事に出産できるのか、不安は尽きませんでした。
でも、わたしにひとつの考えが生まれました。
「この子の寿命は、この子が決める」
出産の扉を開けられるかどうかは、この子次第。
たとえ、途中で終わっても、お腹に宿った命を大切に思おう。
いま一緒にいられることを心から喜ぼう。
そして、最善を尽くそう。
いまわたしに出来ることは、風邪を引かないこと。
体の負担を減らすこと。
明るく過ごすこと。
酷なようだけど、生まれても幸せ、生まれなくても幸せ。
「産まれるかは赤ちゃんに任せるよ。ママはそれに合わせてちゃんと付き合うから」
最後はかみさまにお任せ
「わたしの赤ちゃん」って思うから無事に生まれるか不安だったり辛かったりする。
赤ちゃんは、神様からお預かりしているだけ。
どういう理由かしらないけれど、わたしのもとに送り込まれた。
だから大切に育てよう。
それだけで十分。
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